生物多様性の保全のための取り組み

基本的な考え方

当社は自然と調和する都市空間を創造するために、生物多様性を高める取り組みを進めています。

2023年度の実績

  • 緑化件数:2件(対象:各年で竣工した物件)

生物多様性ガイドライン

当社は、生物多様性が私たちの住環境にもたらす影響の重要性を認識し、生物多様性の保全に貢献していくために、「生物多様性を守るための宣言」(生物多様性ガイドライン)を掲げ、組織への浸透を図っています。
また、事業推進にあたっては、当社の事業が生物多様性や絶滅危惧リスクのある生物類に負の影響を与えないように配慮しながら進めています。

生物多様性ガイドライン

JHEP認証制度の活用

当社は、建物の建替プロジェクトにおいて、生物多様性の観点から地域本来の植物などの保全や回復に資する取り組みを行っています。生物多様性の保全への取り組みを定量的に評価し、促進するために、公益財団法人日本生態系協会のJHEP認証制度を活用しています。ヒューリックグループ全体で合計11物件(2023年12月末時点)が認証を受けています。

緑化の取り組み

敷地内緑化、屋上・壁面緑化は建物の省エネ化やヒートアイランドの緩和に効果があることから、当社では温暖化対策の一環として注力しています。

敷地内緑化、屋上・壁面緑化の推進

緑化計画にあたっては、緑あふれる都市空間を創造するとともに、生物多様性に配慮し自然との調和を目指しています。敷地内緑化は、景観の向上や立地条件を勘案し手入れが簡単で強風に強い植物を中心に選定しています。屋上緑化は、日射を遮断し、コンクリートの蓄熱を防ぐことにより建物最上階の空調負荷が低減され、建物の省エネに寄与します。壁面緑化は、建築物の外壁を緑で覆うことにより、蒸散作用によるヒートアイランド対策となるだけでなく、街行く人々の心を和ませる効果も期待できます。当社は他社と共同で既存建物にも導入しやすい薄層壁面緑化システムの開発を行いました。

壁面緑化

ヒューリックJP赤坂ビル(2020年11月竣工)

本物件は、当社と日本郵政不動産(株)の共同開発で、外堀通りに面した中規模オフィスビルです。都心部における生物のすみか(拠点)となっている緑豊かな皇居や赤坂御所、日比谷公園の中間に位置しています。屋上と壁面を緑化することで、生物がすみか間を移動する際の中継地点となり、都市のエコロジカルネットワーク形成と都心部での生物多様性の促進に寄与します。

また、本物件は「CASBEEウェルネスオフィス」認証(主催:一般財団法人住宅・建築 SDGs 推進センター)で、最高ランクのSランクを取得しました。屋上と壁面の緑化により、オフィスワーカーが都心部で四季を感じられるようにしています。

  • 建物利用者の健康性・快適性を支援する建物の仕様・性能・取り組みや知的生産性向上に資する要因、安全・安心の性能を評価する制度
  • 壁面緑化とエントランスの木質化
  • 屋上庭園

ヒューリック本社ビルでの取り組み

ヒューリック本社ビルの屋上庭園では、約20人が集えるテラスベンチを囲むように、ヘデラ、シマカンスゲをはじめとする全7種類の植物で壁面を覆い、蒸散作用によるヒートアイランド対策を行っています。この約106㎡にわたる壁面緑化は、都内にいながら緑を感じられる、従業員の憩いの空間となっています。
また、ヒューリック本社ビル増築棟の屋上には、シルバープリペット、ツゲ、アガバンサス、フイリヤブラン、ガザニアなど多様な植栽を行っているほか、床は再生木や芝生を配置しています。

  • 本社ビル屋上庭園
  • 本社ビル壁面緑化
  • 本社ビル増築棟の屋上緑化
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