再生可能エネルギーの有効活用

当社では温室効果ガス排出量削減の代替主電源として、再生可能エネルギー発電設備の自社開発・保有による活用を進めています。
また、建物への各種再生可能エネルギー利用システムの導入を進めており、開発・建替物件への導入3件/年を非財務KPIに掲げています。2022年度の実績は3件でした。

全保有建物の使用電力を100%再生可能エネルギー化

当社は「環境長期ビジョン」に則り、気候変動に関する取り組みとして、2023年までのRE100*1実質達成と2030年全保有建物*2の使用電力の100%再生可能エネルギー(以下、再エネ)化を目標に掲げていましたが、RE100につきましては2023年に実質達成しました。また、全保有建物の使用電力の100%再エネ化目標につきましては、2029年に1年前倒ししました。このために、2029年までに総額約660億円を投資し、非FIT*3太陽光発電設備を新規に開発する計画です。温室効果ガス削減量の水準としては、RE100達成時で、約26千t-CO2e(一般家庭約15,000世帯の年間排出量相当)、全保有建物の使用電力を100%再生可能エネルギー化達成時で、約135千t-CO2e(一般家庭約75,000世帯の年間排出量相当)に達します。
当社の取り組みの特徴は、再エネの調達において、電力会社との再エネ契約といった方法ではなく、FIT制度*3を活用しない(非FIT)再エネ設備を自社で新規に開発、保有することにより目標達成を目指している点です。全保有建物の使用電力は、自社で開発・保有する非FIT太陽光発電設備から供給する再エネ由来の電気で賄う計画です。
また、グループ会社のヒューリックプロパティソリューション(株)が小売電気事業者(PPS)となり、当社から再エネ由来の電気を買い取り、当社保有の建物に売電する仕組み(コーポレートPPA*4)を構築しています。これにより、長期的に安定して再エネ由来の電力の確保が可能となります。

開発の進捗状況(2023年6月末時点)

  • 太陽光発電設備 49ヵ所、発電設備容量 63MW
  • 小水力発電設備 2ヵ所、発電設備容量 400kW
  • *1「Renewable Electricity 100%」の略で、事業活動に必要な電力を100%再生可能エネルギーとすることを目指します。
  • *2当社がエネルギー管理権原を有さない一棟貸、住宅系、非幹事共有物件と販売用不動産等を除きます。
  • *3FIT制度:再エネを用いて発電された電気を、国が定める価格で一定期間電気事業者が買い取ることを義務付けた制度です。
  • *4企業や自治体などの法人が発電事業者から再エネ電力を長期に購入する契約です。
非FIT太陽光発電設備

TOPICS

令和3年度 新エネ大賞において「新エネルギー財団会長賞」を受賞

脱炭素社会の実現に向けた2024年RE100達成*1および2030年までに全保有建物*2の使用電力の100%再生可能エネルギー化の取り組み(以下、「本取り組み」)が評価され、当社は「令和3年度新エネ大賞」において「新エネルギー財団会長賞」をヒューリックプロパテイソリューション株式会社(以下、「ヒューリックプロパティソリューション」)及び株式会社アドバンス(以下、「アドバンス」)と共同で受賞しました。
「新エネ大賞」は経済産業省後援のもと一般財団法人新エネルギー財団の主催により、新エネルギーの一層の導入促進と普及および啓発を図るため、新エネルギーに係る商品および新エネルギーの導入、普及啓発活動を広く募集し、そのうち優れたものを表彰するものです。

評価されたポイント
本取り組みは、ヒューリックがアドバンスを開発パートナーとして、非FIT太陽光発電や小水力発電を新規開発・保有し、再エネ化を推進するものです。また、ヒューリックプロパティソリューションは小売電気事業者として発電された電力の全量買い取り、ヒューリックの建物へ供給する「自社グループ完結型PPAモデル」を構築しています。新エネ大賞では、再エネの新規開発による「追加性」や、自社グループ完結型PPAモデルでの独自性、自社保有建物のZEB化における先進性について評価を受けました。

  • *1受賞時点の目標年限。その後、2023年に実質達成。
  • *2受賞時点の目標年限。当社がエネルギー管理権原を有さない一棟貸、住宅系、非幹事共有物件と販売用不動産等を除きます。

小水力発電設備

太陽光発電は夜間に発電せず、天候で発電量が変動するため、昼夜・天候・季節を問わず安定的に電力を供給できる小水力発電を長期的なエネルギーの「強靭化」(多種のエネルギー電源を活用することで電力を安定的に供給)の観点から開発・保有して利用していきます。
なお、小水力発電設備はFIT制度を利用することから、2029年の時点では再エネ電源としては使用しません。

複数の電源を確保することでエネルギーが安定供給される仕組み(イメージ図)

2021年5月に当社の第1号となる発電所が群馬県利根郡川場村に完成し、発電を開始しました。本発電所は立地条件等を勘案して「自動化」「電動化」「遠隔化」の技術を導入しました。これにより、従来の小水力発電より高稼働が期待できる最新型の発電所となりました。更に第2号として、2023年5月には滋賀県高島市にて発電を開始しています。

当社では、エネルギーミックスの観点から、今後も小水力発電設備を開発して利用する計画です。

  • 出力が1,000kW以下の小規模な水力発電。昼夜を問わず安定的に発電するため、再エネ設備の中でも比較的高稼働な安定電源とされています。
滋賀県鴨川小水力発電所の取水口

滋賀県鴨川小水力発電の概要

  • 水源:滋賀県高島市鴨川
  • 全長:1.4km
  • 落差:91m
  • 発電規模:199kW
  • 想定年間発電量:1.1GWh
  • FIT終了後(20年後)に当社保有建物に電気供給する計画

小水力発電所の構造(イメージ図)

オンサイト自家消費型太陽光発電設備の設置

建物の屋上に太陽光発電パネルを設置し、建物の補助電源として太陽光を活用することでGHG排出量削減に取り組んでいます。2022年5月に竣工した物流施設「ヒューリックロジスティクス葛西」では、屋上に太陽光発電パネルを設置し、発電された再エネ電力を同施設において自家消費しています。

ヒューリックロジスティクス葛西
(発電設備容量0.6MW)

太陽熱集熱パネルの設置

ホテルや集合住宅等、給湯を多く使う建物では、太陽熱集熱パネルを利用した太陽熱給湯システムを採用しています。この給湯システムでつくられたお湯は、共同住宅、寄宿舎、厨房等に給湯しています。
ヒューリックスクエア東京では、ザ・ゲートホテル東京の給湯の補助熱源として太陽熱集熱パネルを屋上に設置し、CO2排出量の削減に貢献しています。

屋上の太陽熱集熱パネル
(ヒューリックスクエア東京)

壁面への太陽光発電パネルの設置

ヒューリック荻窪ビルでは、南側が大通りに面して開け、日照条件が整っている好立地を活かし、ガラスとガラスの間に薄い太陽光発電モジュールをはさみこんだ建材一体型の太陽光発電パネルをファサード(建物の正面)に使用しました。4.8kWのシステムを採用し、年間約2,600kWh発電しています。

建材一体型の太陽光発電パネル
(ヒューリック荻窪ビル)

ヒューリックスクエア札幌(Ⅱ期)の完成は2025年6月を予定していますが、Ⅰ期においては、雪の影響を受けにくい垂直面に太陽光パネルを設置し、高度の低い太陽光や雪の照り返しによる創エネを図っています。12.6kWのシステムを採用し、年間約5,400kWhの発電を想定しています。

ヒューリックスクエア札幌(Ⅰ期)
ページトップへ