100年建物を標準仕様

当社は「ヒューリック長寿命化建物ガイドライン」を2011年に策定し、開発・建替物件の標準仕様としています。ヒューリック長寿命化建物ガイドラインは、「高耐震性と高耐久化」「更新・リニューアルの円滑化」「高度なメンテナンス性」という3つの考え方から成り立っています。建物の躯体は100年以上安全に使い続けられるグレードを確保し、同時に今後多様化するワークスタイルに応じたレイアウト変更や、建物の外観の刷新を可能にしています。また、長寿命化建物仕様とした場合、40年毎に建替える従来のケース(基準案)と比較して、開発・建替工事に伴う廃棄物発生量と資源投入量をそれぞれ50%以上削減する効果があり、また、ライフサイクルCO2を6%削減することができます。
2011年のガイドライン策定以降、現在に至るまでに竣工・着工した全ての開発・建替物件において長寿命化設計を標準仕様としています。

建物の長寿命化による環境面のメリット

ヒューリック長寿命化建物ガイドライン

1. 高耐震性と高耐久化

100年以上の長きにわたって安全に使い続けられる堅牢な構造躯体とします。

  • 地震大国という日本の特性に配慮し、震度7クラスの地震が発生した場合に人命の安全が確保でき、補修をすることで継続して建物を使用することが可能な建物性能として当社が定めた耐震基準を、当社が開発・建替を行うすべての用途の建物に適用
  • コンクリートや建材の設計条件を細かく指定し、徹底した施工の品質管理を行う

2. 更新・リニューアルの円滑化

将来のニーズに柔軟に対応できる設計を採用、またお客さまが建物を使いながら、更新・リニューアルできる計画とします。

  • 余裕をもたせた天上高と床荷重、フレキシブルな間仕切り壁・システム天井により、将来の用途変更、レイアウト変更にも柔軟に対応
  • 予備配管・機器の設置スペース確保等により、更新・リニューアル工事時も事業を継続可能
  • 商業ビルにおいては、条件が合う場合は、建物の外観を陳腐化させないよう、時代のニーズに合わせて取替可能なファサードシステムも採用

3. 高度なメンテナンス性

先端をいく建物仕様、そして最適な建物機能を常に保つことができるようにタイムリーかつきめ細やかなメンテナンスが可能な計画とします。

  • 外壁の点検やメンテナンス時には仮設ゴンドラが容易に設置可能
  • 屋上まで資材を搬入するため、屋上までエレベーターを着床

POINT1

将来の用途変更、レイアウト変更対応

100年という長期的使用を視野に入れると、オフィスビル→店舗、物販店舗→飲食店と建物の用途も大きく変化することでしょう。あらかじめ天井高や床荷重に余裕をもたせておくことで、将来の用途変更やレイアウト変更、リニューアルに容易に対応することができます。

天井高 天井高2.8m以上
積載荷重 一般部の積載荷重は500kg/m2、ヘビーデューティーゾーンは800kg/m2~1t/m2
システム天井 天井内の設備のメンテナンスおよび更新のしやすさと、お客さまの区画内の間仕切り変更が容易なシステム天井を採用

POINT2

取替え可能なファサードシステム

商業ビルでは、建物の外観が重視されます。時代の先端をいくようなスタイリッシュな外観が集客力につながるからです。そこで、敷地条件などによって採用可能な場合はファサード(建物正面の外観)を主要構造部から切り離し、法的な制限を受けることなく外装デザインが一新できるシステムを採用します。

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