当社は、サステナビリティビジョンを具体化したヒューリック環境方針を制定し、環境に配慮した経営を推進しています。そして、事業活動を通じて気候変動の緩和と適応を行いながら持続的な成長を継続することを目指し、2050年を目標年とする環境長期ビジョンを掲げて、脱炭素社会と循環型社会の実現に向けた取り組みを進めています。
これは、2015年の国連気候変動枠組条約第21回締約国会議(COP21)で採択された「パリ協定」において、2020年までに2050年以降を展望した各国の長期戦略を提出するように求めたことと同じ時間軸を、当社の環境への取り組みの中心に据えたものです。
環境長期ビジョン
ヒューリックが理想とする2050年の社会の姿を脱炭素社会と循環型社会として、環境配慮経営を推進する。
不動産会社である当社が、社会に提供する価値として積極的に取り組むことができるのは、温室効果ガス排出量削減による気候変動への影響低減と、資源の効率的利用ならびに廃棄物排出量の削減であると考えています。
ロードマップ
- *1当社がエネルギー管理権原を有さない一棟貸、住宅系、非幹事共有物件と販売用不動産等を除きます。
- *2基準年:2019年
- *3SBT認定の中期目標。Scope1+2はパリ協定に合致した最も野心的な水準である1.5°C目標。Scope3はSBTiのサプライチェーン削減目標の基準に即したベストプラクティスに準じます。
具体的な取り組みの例
- 全保有建物の使用電力の100%再生可能エネルギー化とRE100の達成:
再エネ発電設備(太陽光発電設備、小水力発電設備)の自社開発及び既存の風力発電施設への投資を行っています。 - 建物の長寿命化:
100年以上お客さまのニーズの変化に柔軟に対応でき、安全に使い続けられる長寿命化設計を標準仕様として、廃棄物発生量と資源投入量を削減しています。 - 耐火木造建築:
建材としての製造・加工に要するエネルギー消費量が鉄やコンクリートと比較して少なく、炭素固定化にも寄与する木材を利用した耐火木造建築の開発と普及に取り組んでいます。 - エンボディドカーボンの削減:
開発案件において、環境配慮型建材を積極的に採用し、建物の建設時の建材調達・建設・改修・解体(廃棄)で排出される温室効果ガス排出量であるエンボディドカーボンの削減に取り組んでいます。 - ZEB(Net Zero Energy Building)の開発:
ZEBは、快適な室内環境を実現しながら、建物で消費する年間の一次エネルギー消費量を正味ゼロにする建物のことです。当社は新築建物ZEB化の取り組みを実施しています。 - 環境配慮技術:
MIT(マサチューセッツ工科大学)との共同研究・開発による自然換気・自然採光システム(ルーバー型)、他社との共同開発による太陽光発電パネルや薄層壁面緑化システム、自然採光フィルムなど、さまざまな環境配慮技術の開発および特許取得推進を行っています。