企業としての社会貢献

基本的な考え方

当社は、企業として収益を上げて成長する経済的側面に加え、環境配慮などの環境的側面、ステークホルダーの皆さまと良好な関係を築くなどの社会的側面を大事にしています。当社は、社会的責任を果たすために地域社会との対話を通して社会問題の解決に努め、社会全体の持続的な発展に貢献します。

社会貢献活動方針

基本理念

ヒューリックは良き企業市民として、広く事業内外の領域において積極的にヒューリックらしい社会貢献活動を推進し、その取り組みを通じて、社会全体の継続的な発展に寄与していきます。

活動指針

  • 「地球環境保護」「地域社会との共生」「社会的要請への対応」の三分野を中心に積極的に取り組みます。
  • 従業員一人ひとりが行う社会貢献活動を積極的に支援していきます。
  • 活動の推進にあたっては、透明性の確保を重視し、社会との対話や連携を図ります。

当社では、この基本理念と活動指針を踏まえて、当社の事業と親和性のある支援分野で社会貢献活動を行っていくようにしています。

主な社会貢献活動

環境保護

社会福祉

文化・芸術支援

健康・医学・スポーツ

地域活動

教育・社会教育

学術・研究

その他

登録NPOに対する寄付・コミュニティ投資

当社は認定NPO等に対する寄付を実施しています。2023年度の主な寄付は次の通りでした。

2023年度の実績

団体名 金額(円)
NPO法人 しんぐるまざあず・ふぉーらむ 10,000,000
認定法人 日本赤十字社 6,000,000
社会福祉法人 日本介助犬協会 3,000,000
公共信託 経団連自然保護基金 1,000,000
一般社団法人 日本ケアラー連盟 2,000,000

「木造建築シンポジウム2019」の開催

当社は、事業としても建物の木造化を推進していますが、2019年10月には社会貢献の一環として、木造建築物のさらなる可能性を広め、CO2削減や森林保全の一助となることを目的に「木造建築シンポジウム2019」を開催しました。

テーマ "木"がつくる都市の未来
都市部における木材需要の拡大を目指して
——— 中高層ビルの木造化への挑戦 ———
基調講演 隈 研吾氏(建築家・東京大学教授)
パネリスト 隈 研吾氏(建築家・東京大学教授)
隅 修三氏(東京海上日動火災保険株式会社 相談役)
亀井 忠夫氏(株式会社日建設計 代表取締役社長)
宮下 正裕氏(株式会社竹中工務店 取締役会長)
コーディネーター 福島 敦子氏(ジャーナリスト)
  • (注)職業・所属・肩書等は2019年本シンポジウム開催時点

植林活動

当社は、建築で使用した建材のもととなる立木と同量の伐採・植林・下刈りを行う活動をしています。2021年10月には、日本初となる木造と鉄骨造を組み合わせたハイブリッド構造の耐火木造12階建て商業施設HULIC &New GINZA 8が竣工しましたが、ここでは約310m3の木材を使用しました。これに対し、2021年5月に約12,000本のスギの苗木を約4.3ヘクタールに植林(新植)しました。2021年から5年間は植林したスギの苗木が健やかに育つように下刈りを実施していきます。

新植したスギの幼木と山の様子(福島県)

経団連自然保護基金への寄付

自然保護と生物多様性保全は、当社が重視している活動です。当社は2012年より毎年継続して「公益信託経団連自然保護基金」に寄付を行っています。基金に集まった資金は、アジア太平洋地域を主とする開発途上地域における⾃然環境保全に関する⾮営利の⺠間組織(外国の組織を含む)が行うプロジェクトや、日本の自然環境保全のために行う保護活動、および持続可能な活用に関するプロジェクトに活かされています。

ヒューリック介護福祉士養成奨学金制度の運営

当社は、高齢化の進展に伴う社会的課題の解決に貢献したいと考え、介護福祉士を目指す学生を支援するための「ヒューリック介護福祉士養成奨学金制度」を2017年に創設しました。奨学金は、返還義務のない給付型奨学金としており、介護の現場で働き手が不足している現状を支援することを目指しています。

  • 実習の様子
  • 奨学金交付式

日本赤十字社への寄付

日本国内での災害対策活動を幅広く実施してる日本赤十字社への寄付を行っています。また、会社からの寄付とは別に、希望する役職員から月々一定額の寄付も行っています。2023年は会社から600万円の寄付を行いました。

使用済み切手を途上国支援活動に寄贈

当社グループでは、多くの使用済み切手が発生するため、グループ会社各社に切手回収ボックスを設置し、毎年寄付を行っています。2024年4月に1年間回収した使用済み切手約1.7kgを認定NPO法人 世界の子どもにワクチンを日本委員会(JCV)へ寄贈しました。毎年沢山の使用済み切手が集まるため、サステナビリティサポーターの協力を得て切手仕分け作業を行っています。収集された使用済み切手は、換金後に東南アジアを中心とした支援国の子どもたちへのワクチン支援に活用されています。

社会福祉法人日本介助犬協会への支援

ヒューリックの社会貢献活動で重点を置いている「障がい者支援」の拡充として、2022年より社会福祉法人日本介助犬協会に協賛しています。同法人は、『人にも動物にもやさしく 楽しい社会をめざして』を理念に掲げ、①良質な介助犬の育成、②訓練者の養成、③各地のリハビリテーションセンターや障がい者団体と連携し、利用相談・情報の提供、④障がい者の自立・社会参加を促す介助犬の認知度向上のための啓発活動などを行っています。介助犬とは、盲導犬・聴導犬と同じく、補助犬(正確には、身体障がい者補助犬)の種類の1つですが、実働数が非常に少なく、障がい者の方を含め認知度の低さが大きな課題となっています。また、利用者1名と介助犬1頭をつなぐ取り組みには多くの費用と時間がかかることから、少しでもお役に立ちたいと考えています。

防災備蓄食料の寄贈

当社は本社ビルの防災備蓄食料の点検・入れ替えにあたり、これまで廃棄物として処理していた賞味期限が近づいた食品について、「認定NPO 法人セカンドハーベスト・ジャパン」へ寄贈を行っています。今後も防災備蓄食料の寄贈を継続的に行っていきます。

本社ビルの防災備蓄食料(一部)

がん遺児や小児がん患者とその家族への支援

ヒューリック保険サービスは、医療・生命保険の販売代理店によるネットワーク組織「アフラック全国アソシエイツ会」に参加し、同会が推進している「アフラックがん遺児奨学基金」ならびに「アフラックペアレンツハウス」の活動に対して寄付を行っています。また、小児がんのこどもたちを支える活動を行っている「認定NPO法人ゴールドリボン・ネットワーク」に対する寄付を行っています。

「アフラックがん遺児奨学基金」

がんによって家庭の主たる生計維持者を亡くし、経済的な理由から就学の機会が狭められている高校生のための奨学金制度であり、これまでに支援した奨学生は3,400名を超え、累計給付金額は21億円を超えています。(2023年6月末時点)

「アフラックペアレンツハウス」

小児がんなどの難病により、都内の専門病院への長期入院や通院治療が必要な子どもたちとそのご家族の経済的・精神的負担を軽減することを目的とした総合支援センターです。

「ゴールドリボン・ネットワーク」

小児がんの子どもたちのQOL(生活の質)向上のための支援、小児がん治癒率向上のための研究・開発の支援、小児がんの情報提供と小児がんへの理解促進の3事業を中心に活動するNPOです。

ひとり親世帯への支援

当社はひとり親世帯への支援のため、2020年からNPO法人しんぐるまざあず・ふぉーらむの食糧支援活動に対し、1,000万円/年の寄付を実施しています。

ヒューリック杯白玲戦・女流順位戦の主催

当社は、女流棋士の活躍の場を広げることを狙いとして、公益社団法人日本将棋連盟と2020年に新たな女流棋戦「ヒューリック杯白玲戦・女流順位戦」を設立しました。芸術・文化支援に止まらず、女性活躍推進の観点からも女流棋士への支援をしています。
2023年は、ヒューリック杯第3期白玲戦七番勝負が9月から10月にかけて開催され、4勝3敗で西山朋佳女流三冠が勝利し、「白玲」のタイトルを奪取しました。これにより、西山朋佳女流三冠は第1期以来となる「白玲」に復位しました。

ヒューリック杯第3期白玲戦 就位式

ヒューリック杯棋聖戦への特別協賛

当社は、2018年4月より「棋聖戦」(主催=日本将棋連盟・産経新聞社)への特別協賛を行っています。棋聖戦は「棋聖」のタイトルをかけて争う、1962年に創設された歴史ある公式戦です。
第95期ヒューリック杯棋聖戦においては、藤井聡太棋聖が2024年7月にタイトルを防衛して、5連覇を果たしました。

文部科学大臣杯 小・中学校将棋団体戦への特別協賛

当社は、2017年より文部科学大臣杯 小・中学校将棋団体戦(主催=日本将棋連盟・産経新聞社)への特別協賛を行っています。この大会は、同一の小学校・中学校に在学する生徒3名で編成されたチームで行う団体戦で、優勝チームに贈られる文部科学大臣杯とその賞状が大会の権威を高めています。

棋士会将棋フェスティバル(東日本大震災復興応援イベント)への支援

当社は、東日本大震災復興支援及び将棋文化への支援の一環として、将棋フェスティバルへの協賛を行っています。2024年は「棋士会将棋フェスティバルin 八戸」に協賛しました。

東京・将棋会館の移転

当社は、公益社団法人日本将棋連盟と東京・将棋会館を当社の千駄ヶ谷センタービル建替計画1階に移転することを定めた基本協定を、2021年に締結しました。日本将棋連盟創立100周年である2024年の竣工を目指して開発を進めています。「将棋の街」として親しまれる渋谷区千駄ヶ谷のまちづくりに貢献できるよう、引き続き日本将棋連盟や渋谷区と協働を深めてまいります。

大相撲 鳴戸部屋への支援

当社は、相撲文化への支援の一環として、鳴戸部屋後援会への支援を行っています。なお、2024年の大相撲五月場所においては、部屋を設立以来初の幕内力士となった欧勝馬関の取り組みに対して懸賞旗を掲出しました。

日本パラバドミントン連盟への支援

日本パラバドミントン連盟とオフィシャルゴールドパートナー契約を締結し、2016年よりパラバドミントンへの支援を行っています。連盟の安定的運営を支援することを目的に、2017年より当社保有の西葛西センタービル体育館(通称:ヒューリック西葛西体育館)を日本パラバドミントン連盟の選手専用の練習用体育館として無償貸与しています。また、2023年11月に国立代々木競技場第一体育館で開催された「ヒューリック・ダイハツJapan パラバドミントン国際大会2023」への特別協賛を行いました。

東京大学と社会連携講座を設立

当社は東京大学と「真にインクルーシブな自然体験学習システムの創成」をテーマに社会連携講座を2023年4月に設立しました。この講座は、情報通信技術を駆使することで、こども達の置かれている境遇や環境に関わらず、遠隔地からでも主体感のある自然体験学習を可能とすることを目指します。8月には、新潟県妙高高原で自然体験学習「自然に学ぶみんなの学校」を実施し、100名以上の小中学生が参加しました。オンラインの参加者は、メタバース空間で活動の様子を見てクイズ大会に参加したり、ボディシェアリング装置を使用することで、遠隔で石を持って観察する体験をしました。

  • ボディシェリング装置の様子
  • 昆虫採集の様子

第11回ヒューリック学生アイデアコンペ「誘う建築」をテーマに開催

学生アイデアコンペ「誘う建築」ポスター

このコンペは不動産会社として、学生の皆さまが都市や建築について提案をする機会をつくりたいとの想いで企画したものです。2023年で11回目となるヒューリック学生アイデアコンペでは、応募作品121点を受領しました。ヒューリック本社で行われた2次審査では、学生たちの熱心なプレゼンテーションや審査委員との質疑応答が行われ、審査委員の議論を経て、最優秀賞2作品、優秀賞3作品、佳作5作品が決定しました。

京都大学の環境研究への助成

当社は「環境をテーマとした研究への助成」を行っています。現在は、京都大学の木材を利用した建築に関する研究活動に対する助成を行っています。この研究は当社の耐火木造建築の開発などの木造建築への取り組みと関連が強いものです。さらに、研究室と当社の環境技術担当部署との意見交換等を行って、木材利用の促進に向けた議論を深めています。

地域活動への方針

当社では、自社単体での取り組みにとどまらず、地域の社会課題の解決に取り組むため、地域社会の皆さまに対してエンゲージメントを図っています。具体的には、以下の取り組みです。

事業所内保育所の地域開放

当社は、本社ビル内に事業所内保育所を設置していますが、地域の待機児童の解消に少しでも貢献したいと考え、保育所の一部を近隣住民のお子さまにも開放しています。詳細は下記リンクページをご参照ください。

リンクページ:事業所内保育所の開設

夏祭りの開催・御神輿の寄贈

当社は2012年10月に日本橋大伝馬町へ本社を移転し、2013年7月に地域の方へのご挨拶を兼ねてヒューリック本社ビルで「ヒューリック大伝馬夏祭り」を開催したところ、地域の方から大変ご好評をいただき、その後も毎夏開催してきました。当日は、大伝馬町二之部町会のご協力もあり、地元のお子さんから近隣にお勤めの方まで、多くの方にお越しいただいています。こうした取り組みを通じて、地域の方同士の絆を深めることにつながれば幸いだと考えています。また、2017年には当社が所属する大伝馬町二之部町会へ御神輿等の寄贈を行いました。御神輿をお祭りで担ぐことにより、更なる地域の賑わい、活性化へつなげていきたいと考えています。

近隣小学校への図書寄贈

当社は地域貢献活動に積極的に取り組んでおり、更に地域とのつながりを深める方法を考える中、本社ビルの近隣の東京都中央区立日本橋小学校の学級文庫に老朽化による買換えニーズがあることを知り、約1,000冊の図書を寄贈しました。この際、書籍のジャンルはこどもたちが持続可能な社会について考えるきっかけになるよう、SDGsや環境課題に関する内容のものを含めて学校に選書していただきました。

図書寄贈式の様子
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